東京高等裁判所 昭和26年(う)6071号 判決
本件が当初賍物故買罪として起訴され、その後原審第九回公判において立会検察官より予備的に賍物牙保の訴因並に罰条に変更することを請求し、原審裁判官がこれを許可して右変更内容を被告人に告げた上格別の証拠調を経ないで審理を終結したことは何れも所論の通りである。しかしながら原審における審理の経過に徴すれば、本件起訴状記載の賍物故買の公訴事実に対する証拠調の進行に伴い漸次賍物牙保の罪証が顕われるに及んで検察官より所論訴因並に罰条の予備的変更を請求したものと推認し得るのであつて、右予備的訴因については既にその証拠調が行われているのであるから、原審の訴訟手続に所論のような違法はない。論旨は理由がない。